2024/04/11
最近土に触れましたか?
妻の実家は埼玉県郊外の田舎町にあります。
自分自身妻の実家の環境が大好きで私の故郷ではないですが暇があれば帰りたいなと思うところです。
実家の裏には畑と竹林、そのすぐそばには綺麗な小川が流れています。
暖かい季節になれば川遊びや釣りもできるような素晴らしいところです。
そして沢山の野菜を育てています。(農家さんではないですが。)
そろそろナスやキュウリ、トマト、モロヘイヤの収穫時期です。
図々しくも今から夏野菜がいただけるのを楽しみにしています。
なんといってもお父さんお母さんが作ってくれた野菜は味がしっかりしておいしくて食べると元気になります。
たまに畑仕事を手伝わせてもらうこともありますが大変だけど楽しく妻の実家から帰るときは元気になって帰ります。川口ではなかなか味わえない貴重な経験ができるのですが土いじりと健康が関わっているという面白い研究があります。
コロラド大学ボールダー校の統合生理学教授クリストファー・ローリー(Christopher Lowry)率いる研究チームが2016年に発表した研究で、土壌中に生息する細菌「マイコバクテリウム・バッカエ」(Mycobacterium vaccae)が抗炎症、免疫調整、ストレス耐性に関連しているということを明らかにしました。
当時はその理由が明らかになっていなかったのですが今年の研究論文でこのマイコバクテリウムヴァッカエが持っている脂質が関与しているのではないかという内容を発表しました。
研究チームは、マイコバクテリウム・ヴァッカエに特有の「(10Z)ヘキサデセン酸」と呼ばれる脂肪酸のみを取り出し、化学合成して、それがヒトの免疫細胞のひとつであるマクロファージとどのように相互作用するかを調べました。
するとこの脂質が細胞内で受容体と結合して炎症を引き起こす経路を阻害して炎症を抑えることがわかりました。
また別のマウス実験ではこの細菌を熱処理してからマウスに2週間おきに2回0.1mgづつ投与したところ免疫が活性するとともに脳内でセロトニンが生成されることも発見しました。
セロトニンは睡眠や内臓の蠕動運動などと関わる以外にも
別名「しあわせホルモン」とも呼ばれ精神的な安定性とも深く関与していて、この研究がうつ病に光明をもたらすのではないかと注目されています。
今は土に触れる環境が減ったことや衛生面に過敏になりすぎて除菌や殺菌と菌を毛嫌いする傾向があります。
以前は3秒ルールのように食べ物を下に落としても3秒以内なら食べてもセーフと意味不明な原理で平気で砂や土がついたものを食べていたことを思い出します。
もちろん細菌感染による感染症や食中毒もあるので慎重にならざるを得ないところもあると思います。
しかし、この「過度な清潔さ」がマイコバクテリウムヴァッカエのように人間の健康に人知れず恩恵をもたらしていたはずの多くの細菌との繋がりを失くし、現代社会でうつ病などの精神疾患が増えてきている負の側面なのかもしれません。
とにもかくにも
「最近疲れがぬけない。」
「気持ちがついていかない。」
「色々考えちゃう。」
という方はたまに郊外へと離れて自然に囲まれてできれば自然をいっぱい感じてみてください。
もしかしたらスッキリ爽快な気分になるかもしれません。
できたら土いじりおすすめです。
それではまた。