2024/04/11
共同トラウマとは
アメリカのノースカロライナ州のシャーロット在住の女性が3週間外出をしていないにもかかわらず新型コロナに感染したと地元のテレビ局が報道しました。
基礎疾患があったので専門家のアドバイスもあり3週間以上前に薬局に行ったのを最後に外出を自粛しました。接触したのは彼女の夫、食品の配達をしてくれるボランティアの女性のみで女性とは玄関先で荷物を置いてもらい配達物を家に運ぶだけ。
数日おきに配達員から郵便物を受け取っていたがグローブもはめていた。
テイクアウト商品も一切購入していない。
しかし後に配達物を玄関先においてくれる女性からcovid-19が陽性反応あり。
おそらく配達物に付いていたウィルスが生きていてそこから商品を通して感染したとみられている。
この報道をみてどのように感じましたか?
『えっ。。家から出ていないのに。もう新型ウィルスからは逃れられない。』
『もうどうにもならない。』
『世界の終わりだ。。。』
と思ってしまった方は要注意です。
というのもカリフォルニア大学のロクサン・コーエン・シルバー氏の研究によるとこのような未曾有の感染症や自然災害、テロや自殺などのネガティブな情報に繰り返し浸っていると不幸のサイクルにはまりもっと暗いニュースに引き寄せられてしまうというのです。
これを『共同トラウマ』と言います。
アメリカ人4165人を3年間調査した結果悲惨な報道を目にした人は将来に不安を抱き似たような悲惨な情報を自ら探してしまう傾向があったというものです。
さらに2013年から2016年の3年間に起きたテロや事件、自然災害のニュースを長い間見ていた人は6か月後も同様のストレスを感じていたとのことでした。
情報過多にはご注意を
この負のスパイラルにはまってしまうともし仮にストレスが和らぐようなポジティブな情報が入ってきたとしても『陰謀論に違いない。』『楽観視しすぎ。』『嘘だ!』と頑なにその情報を受け入れないということが起こりやすくなります。
マスコミの不安を煽るような報道やSNSなどの情報も関連しますが自ら検索すること自体がネガティブな情報を探してしまいがちになるので、そんなときはテレビを極力見ないようにしたりSNSの根拠に乏しい情報から距離をおいて探し求めないようにすることが必要です。
今は引きこもりが推奨されている世の中ですが信頼のおける友人や家族とたわいもない話をしてリフレッシュをしましょう。
直接会えなくてもテレビ電話や電話でも構いませんので試してみてください。
それではみんなで今しばらくは耐える時ですが少しでも気持ちが軽くなりますように。
それでは。