2024/04/11
【話が違う!と思っても断れない?】
人間には心理の『癖』があります。
詐欺や悪徳商法なんかでは意図的に悪用している場合が多々あります。
そんなやり口をされたときに「この手口か。」と理解しているといざた言うときに流されずに済むかもしれません。
紹介するのは「ロー・ボール・テクニック」と呼ばれるものです。
1981年アメリカの心理学者ジェリー・バーガーの実験です。
大学生を20人ずつ3つのグループにわけます。まず皆に『1時間程度で終わる簡単な計算問題を解く実験に参加してくれないか?』と依頼します。
その際にAとBグループには『参加報酬があります。』と伝え、会場に着いた段階で仕掛人が『状況が変わり報酬が払えなくなった。』と伝えます。
Bの場合は声をかけた人と別の仕掛人がその旨を伝えました。
Cは最初から『報酬はない。』と伝えました。
結果Aグループは話を聞いて
その場で9人辞退して11人参加
Bは17人辞退してたったの3人参加
前もって伝えたCは4人参加となりました。
この実験のポイントは「報酬はない。」という悪条件を隠されたまま参加を承諾して、後から伝えられると最初から条件を提示されたよりも拒否されづらいというところです。
これは『一貫性の原理』に基づいているのではと考えられています。
一貫性がない人、つまりころころ考えが変わると他者から信頼されにくくなるという心理が働く為と言われています。
また、一つの行動を一貫してとり続けた方が行動する際に決断に悩まなくてよくなるからとも考えられます。
つまり思考停止状態ですね。
これアメリカでの実験なので国民性考えると日本の方が参加する人が増えるのではないかとも思います。
Bは声を最初に掛けた人と変わっているので一貫性の原理が働かなかったのでは断り易くなったことが考えられます。
このようなやり口って色々なシチュエーションで今まであったなと思う方も多いのではないでしょうか。
世の中善人だけではありませんので意図的だと思った時はさらりと断りましょう。
関東甲信越梅雨明けしましたね。
熱中症に気をつけて夏も元気に乗り越えましょう