減点法はイライラが止まらない

「上司が威圧的な態度で嫌だ。」
「部下が話を聞こうとしない。」

と気に入らない点が気になってくると

「話し方が気に入らない。」
「食べ方が気にくわない。」
「顔を見ただけで気分が悪い。」etc

気づけば相手の悪いところにばかり目がいきがちです。

お互いの関係修復が困難になるくらい悪化してしまうということを見聞きしたり体験したことはありませんか?

これは脳がネガティブな情報の方に価値を見出だしやすい傾向があるからです。

これを『ネガティビティ・バイアス』と言います。

心理学のジョナサン・ハイト氏は自著で
『人の心というものは、良い物事に比べて、同程度に悪い物事に対して、より素早く、強く、持続的に反応することが心理学者によって繰り返し見出だされている。
私たちの心は脅威や侵害や失敗を発見して反応するように配線されているため、

すべての物事を良く見ようとしても単にできないのである。』
としています。

社会心理学者のレジャーウッドらの研究では新しい手術法の評価調査で
「成功率70%」もしくは
「失敗率30%」と先に提言した場合

先の手術法は『良いものだ。』と評価されたのに対して失敗率を先に伝えた後の方は『良くないものだ。』と評価されました。

さらにその後に『成功率70%』であるというあたりを強調しても評価は変わらなかったのです。

まさに相手を減点法でみているとマイナスポイントが気になり元々の評価は変わらないので『~やっぱり嫌いだ。』と嫌なところばかり目についてしまうのです。

嫌いな人が多いとストレスで苦しむのは自分自身です。

マイナスポイントが目につくのは自分の性格ではなく脳のクセなんだなぁ。

と思って相手の「悪いところ」ではなく「良いところ」だけみて感謝したり、称賛すれば人間関係も円満でノンストレスで過ごしやすい環境ができるかもしれません。

簡単ではないですが何となく心の片隅に置いてみて下さい。
何かが少し変わるかもしれません。

スッキリしないお天気ですが元気にお過ごし下さい。
それでは!