非注意性盲目と選択的注意

まずはこちらの映像を見てください。

白い服をきたチームが何回パスを回しているかを数えてみてください。

わかりましたか?

正解は13回です。

ただし今回重要なことはそこではありません。

さらに正解した方のなかで途中でクマがムーンウォークをしていることに気づけた方はいらっしゃいましたでしょうか。

気づいた方はかなり優秀です。

人がものを見るときに見たいものを選択的にみているということがわかる検査でもあります。

そのままですが、選択的注意といいます。

見ようとしていなくても瞳にはたくさんのものが映り込んでいるにもかかわらず実際存在しているものを認識できないという側面もあります。

それを非注意性盲目と言います。

瞳に映っていようが認識しなければその人の世界には存在していないことと同じということです。

種や仕掛けがある場合はこの非注意性盲目を使ってマジックをします。

つまりみている人に別の注意を与えておいて注目していないところでトリックを成立させてます。

マジックは見ていて楽しいですが最近悲惨な交通事故が増えています。

このような交通事故もすべてではないですが脇見や携帯を気にしていたり、前の車しか見ていないというような何か他のところに注意を向けていることによって周囲が見えず大きな事故に繋がっていることが多いように感じます。

さっきのムーンウォーククマが見えなかった方は、もしクマが人だったらと思うとゾッとしませんか。

また運転に関する研究において初心者と熟練者のドライバーでスキルの違いだけでなく初心者の方が不適切な注視が多いという研究結果もあります。

脳においても運転以外のところに注意を向けているとそこに情報処理の分で容量が割かれるので

パソコン同様マルチタスクで複数の作業を同時進行させると処理が遅くなるように判断するまで、体が反応するまで時間がかかります。

危険を予測してポイントで瞬間的に注意を向けることは必要ですが不用意に運転と関係のないところに意識を向けたり携帯操作などには十分注意していきましょう。

一瞬の判断ミスで重大な事故を起こす可能性ははらんでいるので気をつけたいものです。