2024/04/11
じめじめして蒸し暑くなってきたので不快な季節がやってまいりました。
じっとりと汗ばむような状態が続くと「あせも」が増えてきます。
最近患者さんも、あせもが気になり夜寝ている間に無意識に掻いてしまうとのことでした。
汗をかくのは体温調節機能として大切です。
汗をかくのはなぜかというと体温が上がりすぎないための機能であるということです。
汗かきの私からすると汗をかかない方を見ると暑い時期に涼しげでうらやましいと思いますが、汗をうまくかけないと体内の熱コントロールができなくなるので熱中症になっていしまいます。
ただしあせもは高温多湿の状態で発生しやすくなります。
つまり今の時期から9月までか気候の影響であせもの罹患者数が増えます。
さらに最近の高温の影響で子供だけでなく大人にも増えているのが現状です。
汗が詰まると
あせもの原因は汗が通る管である汗管(かんかん)が皮脂や汚れで詰まることによって場合によっては小水疱を伴うこともあります。
ちなみにあせもは正式名称は『汗疹(かんしん)』といいます。
初期はかゆみもそれ程ありません。水疱によって白く見えるため白色汗疹ともいわれます。
痒みがなくともこの状態が汗疹と言います。
しかしながら、この状態が続くと水疱の周囲が炎症を起こし紅くなり汗疹が原因になり湿疹に昇格??します。つまり『汗疹性の湿疹』になるといわゆる症状を伴うためにこの時点で一般的に言われる『あせも』ということになります。
皆さんが認識しているあせもの状態はすでに汗疹性湿疹と言われる炎症を伴ったあせもなので外用薬や服薬して治療しないといけない状態というわけです。
医学的な汗疹(あせも)の場合は2,3日で水疱の表面が破けて放置しておいても自然と治ります。
炎症も起こっていないため病院でも治療を必要しないと考えられています。
汗疹性湿疹となると湿疹の治療が必要となります。
湿疹の治療はアレルギー反応の原因物質であるヒスタミンを抑える抗ヒスタミンの外用薬や内服でもアレルギーを抑える抗アレルギーを服用することもあります。
これは湿疹になる過程で何らかのアレルギー反応が関与していると考えられるからです。
代表的なアレルギーといえば花粉症が最たるものですが、この花粉症とは花粉に含まれるたんぱく質が原因とされています。汗疹性湿疹におけるアレルギー源は個人的には原因となるのは自らの汗に含まれるたんぱく質に対するものもあると思われます。
また痒みがあるので患部を掻いてしまい皮膚の表面が傷つくとバリア機能が低下して手での接触に伴い手についている化学物質に対するアレルギーや細菌感染などの二次的な炎症も起こる可能性もありますので痒みやチクチクとした痛みがある場合は患部を冷やして炎症を沈めたり皮膚科の受診が必要になる可能性があります
これから暑くなってきます。
あせもの予防としてはこまめな着替えや汗を拭きとること。
もし可能であれば生活環境を整え空調や扇風機などで快適に過ごしてください。
あせもが起こりやすいのは汗が溜まりやすい
わきの下、肘の内側、膝の裏、額なのでこれからの季節ではハンカチやタオルなどをご活用ください。
数日で収まらない場合や範囲が広がるような場合は感染も疑われますのでその際は一度皮膚科の受診もご検討ください。
猛暑を乗り切りましょう!!