玄米と便秘

先日患者さんが玄米食を始めたところ便秘になってしまったとご相談いただきました。

なぜなってしまったのかを自分なりに考えてみました。

まず玄米はお米のもみ殻を取り除いたものです。

お米は胚乳(はいにゅう)という中心部だけですが玄米は胚芽(はいが)とぬかを取り除いてない状態なので食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富でダイエット食としても有名です。

ただし注意点もあります。

玄米は不溶性食物繊維が豊富なので消化しづらいため腸がゆるんでしまって収縮しづらい弛緩性便秘の方には有効ですがその傾向がない方にはかえって便が出づらくなる可能性があります。

その解消法としては

1.玄米をたく際に12時間以上水に浸す。

(雑菌が繁殖する可能性があるのでできれば2,3回は水を交換してください。)

2.割合はお米4~5に対して玄米を1の割合にする。

3.食事中はよく噛み消化の負担を減らす。

(一口20~30回は咀嚼する。)

以上のことに注意していただくとよ玄米食のメリットを生かせると思います。

また余談ですが玄米は胚芽に農薬が高濃度で残留していることがあるのでできれば無農薬の玄米をお勧めします。

また玄米には植物のホルモンであるアブシジン酸というものがあります。

このホルモンは植物が水分不足に陥った際に気孔を閉じて植物の水分を失わないように保護するものですがこのホルモンにより活性酸素を生成してしまいます。

つまりアブシジン酸自体というよりもそれに伴って生成される活性酸素が問題になります。

活性酸素は非常に不安定なもので人体の細胞を傷つけるため悪影響を及ぼすと言われています。

ですので12時間は水に浸すことによりその機能を止める必要があるんですね。

ちなみに浸している水には活性酸素が放出されるわけではないのでご安心ください。

玄米食の方や玄米食にしようかなとお考えの方は是非参考にしてください。

最後までご覧いただきありがとうございました。