2024/04/11
総合南東北病院消化器センター長の西野徳之医師の患者さんの例です。
消化器内科でも腹痛や腹部膨満感以外に頻尿を訴える患者さんがたまにいらっしゃるそうです。
54歳女性の場合
潰瘍性大腸炎で通院されている方が主訴ではないものの頻尿を訴えました。
そしてX線を撮ってみると便秘で右下腹部が膨らみその先端である盲腸が骨盤内の膀胱を圧迫しているほどでした。
この女性は下剤を処方され溜まった便が無くなると頻尿を訴えることはなくなったそうです。
34歳女性の場合
前日に救急車を呼ぼうと思ったほどの腹痛に襲われ受診。
下腹部を押されると痛みがありました。
CT撮影をするとなんと肋骨の下あたりにぶらんと横に垂れ下がっているはずの横行結腸が便秘の重さでなんと骨盤ちかくまで垂れ下がりお腹の張りを感じていたそうです。
実際便秘の患者さんは多くいらっしゃいます。
定義としては慢性的に3日から7日に1回しか出ない場合便秘と言います。
毎日快便の方は1日出ないと不安になるかもしれませんがあまり心配しすぎなくて大丈夫ですよ。
ご紹介させていただいた患者さん含め便秘の患者さんは実は少ないながらも『排便はしています。』というのです。
実はこれが落とし穴で実際は腸を『の』の字とすると最後の払いの部分にある便しか出せていないのですが定期的には出ているので便秘じゃないかもと思ってしまうのです。
気になる方はお腹をのの字でマッサージしてみて硬いところがないかを少し探ってみてください。
もしあったら優しく『の』の字を書くようにお腹をマッサージしてください。
また腸の動きを活性化させるためには骨盤を動かしてあげると腸に動きが伝わって蠕動運動を助けてくれるのでウォーキングやジョギングも良いですよ。
あと便秘の方で腸の動きを助ける為に食物繊維を摂ろうとされる方もおられますがある程度ちゃんと動いてる腸には効果が見込めますが動きが硬い腸やゆるゆるの腸にはかえってストレスとなるので食物繊維は逆に控えてもらうといいと思います。
便秘が頻尿や腹痛になった例でした